親子向けのドローン体験を開いて、子どもたちが笑顔になった。
けれど、その日の「楽しかった」で終わってしまう。
次も来たくなる体験へ育てるには、何を変えればいいのか。
2026年8月28日、ドローンファイト/ドローンクエスト(通称「ドロクエ」)に取り組むメンバーが、Zoomで第8回ミーティングを行いました。
今回、答えのヒントが見えたのは、説明を増やした場面ではありません。
部屋に入った瞬間、親子を物語の世界へ迎え入れた場面でした。
※本記事には、2026年8月28日時点で構想・準備中だったWeb機能、新拠点、地域・企業向け活用案が含まれます。実施内容は今後変更される場合があります。
第8回ミーティングで共有されたこと
- 開催日時:2026年8月28日(金)21:00から
- 開催方法:Zoom
- 参加メンバー:鹿股さん、川田さん、日笠さん、川口さん、西硲さん、池田さん
- 主な話題:初開催で見えた伝え方の改善/親子が物語へ入る進行/宝箱と親子別ミッション/施設向け企画資料/Web機能と新拠点の準備

第8回ミーティングの共有内容をもとに作成した図解です。
初開催で見えた「伝えるだけでは届かない」
鹿股さんからは、8月17日に行ったドロクエ初開催の学びが共有されました。
東海道五十三次を題材にした物語へ、ドローンで挑む複数のゲームを組み合わせた内容です。
たくさんのアイデアを形にできた一方で、準備と当日の進行は想像以上に大変でした。
もう一つ、現場で大きな気づきがありました。
各ミッションに合わせて6コマ漫画を用意したものの、今回の会場では、文字量の多い漫画に対する子どもたちの反応が想定より少なかったそうです。
大人は内容を読み、地域の歴史とクエストの組み合わせに関心を示す。
しかし、子どもには、長い文章を読んでから動いてもらうより、絵や短い動画で「いま何をするのか」を見せるほうが伝わりやすい。
同じ企画でも、相手によって必要な伝え方は違います。
この反応は、次回の説明方法を見直す材料として共有されました。
部屋に入った瞬間、親子が物語の主人公になった
続いて川田さんから、8月24日に行った親子ドロクエ初開催の様子が共有されました。
会場では、部屋に入った瞬間から物語が始まっていました。
BGM、照明、世界観に合わせた出迎え。
演劇経験のあるご家族が「クエストナビゲーター」となり、声と動きで親子を物語へ案内します。
参加者は、ルールを聞くだけの人ではありません。
ドローンを操縦して宝箱に触れ、選んだ箱を開け、次のミッションへ進みます。
進行とともに、最初は緊張していた親子が少しずつ活動へ入り込み、笑顔が増えていったと川田さんは振り返りました。
説明を増やしたのではなく、物語の入口をつくった。
この演出について、ミーティングでは「これぞドローンクエスト」という反応がありました。

親子ドロクエ初開催の進行をもとに作成した図解です。
宝箱の先で、親子が別々のクエストへ
特徴的だったのが、宝箱を使った親子別のミッションです。
子どもは、宝箱から集めた設計図のピースを手がかりに、トイドローンの組み立てへ進みます。
その間、親は別の場所で「声かけコンパスカード」を使ったワークに取り組みます。
親は「子どもが挑戦して失敗したとき、どう声をかけるか」「信じて見守る関わり方とは」を、カードを通じて考え、共有します。
親子が同じことを一緒にするのではなく、それぞれに役割がある。
そして最後に合流し、完成したトイドローンで最終ミッションへ挑みます。
親は見学者にならず、子どもも指示を待つだけにならない。
二人が別々に進み、最後に同じゴールを目指すことが、この体験の大きな特徴です。
一度きりの体験を「次の冒険」へつなぐ
クリアした子どもには、冒険の証となる「ルーメンのかけら」を渡しました。
物語は今回で終わりません。
最初の「始まりの港」の先に12の島があり、全13回の冒険として続いていく構想です。
川田さんからは、当日参加した1組が継続参加を申し込んだことも報告されました。
まだ一つの会場で始まったばかりの実践です。
それでも、単発の体験会に「次はどんな島だろう」という続きを用意することで、また参加する理由をつくれることが見えてきました。
「始まりの港」の先にある12の島と「ルーメンのかけら」を、次回へつなげる仕掛けとして設計しています。
親子向けチラシと、施設向け企画資料は分けて考える
ミーティングでは、西硲さんが用意したイベント案内も一緒に見直しました。
親子に向けたチラシなら、楽しさ、日時、参加方法を短く伝えることが中心になります。
一方、商業施設やイベント主催者へ相談するときは、同じ情報の詰め込みでは伝わりません。
どんな体験なのか。
誰に届けたいのか。
会場では、どのように運営するのか。
相手が判断するために必要な情報を、企画資料として組み直す必要があります。
池田さんからは、Codexへ音声で相手の状況や感情を伝え、複数ページの提案書PDFをつくる方法も共有されました。
生成した資料を実際に使う際は、事実、構成、表現を人が確認することが大切です。

一般向けと施設向けで伝え方を変える考え方を整理した図解です。
一つの地域の実践を、別の地域へ届けるために
鹿股さんが地域の集まりでドロクエを紹介した際には、「日光街道を題材にした企画もできそう」という反応があったことも共有されました。
東海道だけでなく、その土地の街道、宿場町、歴史をクエストに変える。
地域の子どもたちが、ドローンを入口に自分のまちを知る体験へつなげられます。
企業のファミリーデーや、親子で参加する交流企画への活用案も話題になりました。
いずれも、提携や開催が決定した話ではありません。
まずは地域や施設の方と相談し、必要な内容と安全な運営方法を確かめながら、小さく試す段階です。
Webと新拠点の準備も進んでいます
日笠さんからは、各地の開催情報を集めるページ、会員向け情報、主催者の投稿を支える機能、AIによる表現確認支援など、Web機能の開発案が共有されました。
公開判断を含む具体的な運用方法は、今後検討していきます。
川口さんからは、約130平方メートルのスペースに、大型のドローン用ケージと3Dプリンター13台を備えた新しい活動拠点の準備について報告がありました。
クエストを進めながら3Dプリントした部品を集め、最後に一つの作品を完成させる。
ドローン、遊び、ものづくりを一つの体験へつなげる企画を検討しています。
次回までに、小さく試す
次回に向けた主な動きは、次の4点です。
- 初開催で見えた課題をもとに、運営台本と説明方法を整える
- 各地のクエスト事例を共有できる形で蓄積する
- 開催情報と会員向け情報を支えるWeb機能の開発を進める
- ドローンと3Dプリンターを組み合わせる新拠点の準備を進める

次回までに進める行動とミーティング予定を整理した図解です。
次回ミーティングは、2026年9月29日(火)21:00からZoomで行う予定です。
完成した正解を待つのではなく、一つの地域で小さく試す。
うまくいったことも、伝わらなかったことも持ち寄る。
その積み重ねが、次の地域で始める人の助けになります。
親子ドロクエを自分の地域で開催してみたい方、地域施設や活動との連携を相談したい方は、日本ドローンファイト協会のお問い合わせページからご連絡ください。
一緒に、その地域だけの「次の冒険」を考えていきます。


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