未来創造日記

導入事例

『みんなでドローンファイト~2年後の五木村の風景~』

※この記事は、2024年12月の忘年会での構想を基に、3年後の2027年の未来を想像して書かれた創造日記です。

プロローグ:2027年の冬の夜

「まさか、こんなふうになるとは思わなかったね」

バーベキューの香ばしい匂いが漂う中、4人の男たちがビールを片手に談笑している。周りでは、50人以上の参加者たちが、ドローンファイトを楽しみ、食事を共にし、笑い声を響かせている。

五木村の寒い冬の夜。でも、この空間は温かい。

2年前のあの忘年会を思い出しながら、彼らは笑顔で杯を重ねていた。

Phase 1:始まりは4人の忘年会から(2024年冬)

「じゃあ、まず俺たちで楽しんでみるか」

2024年12月の忘年会。九合目まで進んだ酒の勢いもあって、なんとなくドローンファイトを始めてみようという話になった。

翌日、二日酔いを抱えながらグループLINEを作成。
「チーム名、何にする?」
「とりあえずバーベキューは必須な」
「のんびりやろうぜ」
「でも本気で楽しもう」

まだぼんやりとしたアイデアだったけど、なんとなくみんなが「これ、面白そう」と感じていた。要するに、自分たちが楽しめればいい。そんな気楽な気持ちからの出発だった。

月1回、バーベキューをしながらドローンファイトを楽しむ。そんなシンプルな約束から、この物語は始まった。

Phase 2:手探りの始まり(2025年春~夏)

「今日も4人か…でも、めっちゃ楽しいな」

春の陽気の中、バーベキューコンロから立ち上る煙が、ゆっくりと空に溶けていく。渓流のせせらぎと、ドローンのモーター音が不思議な調和を生んでいた。

最初の3ヶ月は、本当に4人だけの活動だった。でも、それが心地よかった。失敗しても笑い合える。うまくいったら本気で喜び合える。そんな気楽さと真剣さのバランスが、この集まりの持ち味になっていった。

「おい、見てみろよ。家でも練習してきたぞ」
「マジか!結構うまくなってんじゃん!」

誰かが上手くなると、みんなで純粋に喜ぶ。そんな空気が自然と生まれていた。

Phase 3:小さな変化の兆し(2025年夏~秋)

変化は些細なことから始まった。

「あの…見学させてもらってもいいですか?」

ある日、近所を散歩していた親子が足を止めた。
8歳の男の子の目が、空を舞うドローンを追いかけている。

「もちろん!ちょっとやってみる?簡単なやつから」

その日から、見学者が少しずつ増えていった。最初は2~3人。それが5人、8人と。

「パパ、また来週も来ていい?」
「私も挑戦してみたいな」
「うちの子、家でもドローンの話ばっかりで」

口コミは思いの外、早く広がった。
特に子どもたちの間で人気に。親たちも、子どもの新しい趣味として興味を持ち始めた。

Phase 4:コミュニティの形成(2026年)

「よし、今日からレギュラーメンバー!」

半年ほど見学に来ていた中学生の男の子が、ついに自分のドローンを購入。みんなで拍手で祝福した。

毎月の開催日が近づくと、LINEグループが賑わうようになっていた。
「今週の差し入え、私が担当します!」
「新しい技、習得したので見てください!」
「息子が学校で自慢してるみたいです(笑)」

参加者は20人を超え、年齢層も広がった。小学生から定年後の方まで。最年少6歳、最年長は68歳。

「へぇ、ドローンって面白そうじゃない?」
「この前の動画見たよ。すごかった!」

地域の話題にも上るようになってきた。学校の先生が見学に来ることも。

そして2026年の秋。ついに月例会の参加者が30人を突破。バーベキューの規模も大きくなり、差し入れの品々が並ぶテーブルはまるで小さな文化祭のよう。

「子どもが友達を連れてくるたびに増えていくね」
「大人も口コミで広がってるよ」
「でも、最初の雰囲気は変わってないよな」

確かに規模は大きくなった。でも、誰かが失敗すれば笑い合い、誰かが上手くいけば本気で喜ぶ。その空気は、2年前と変わらないまま。

Phase 5:現在(2027年冬)

「見て、動画撮ったよ!」
「今度の大会、うちのチームで出てみない?」
「この前の練習会、すっごく楽しかった!」

賑やかな声が飛び交う中、4人は少し離れた場所で酒を酌み交わしている。

月1回の開催日には50人以上が集まるようになった。
家族ぐるみの参加も増え、世代を超えた交流の場に。
誰かが新しい技を習得すれば、みんなでアドバイスし合う。

「最初の4人で始めた時は、まさかこんなことになるとは」
「でも、なんか自然な流れだったよな」
「そうそう。無理なく、楽しく」
「これからどうなっていくかな」

冬の夜空に、笑い声が響く。ドローンのLEDライトが、まるで星のように瞬いている。

エピローグ:これからも続く物語

「ねぇ、聞いてくれよ」

バーベキューの片付けを終えた後、最後まで残った高校生の男の子が話しかけてきた。

「この前さ、学校の友達に『休日は何してるの?』って聞かれて。
『ドローンファイトだよ』って答えたら、
『えっ、おもしろそう!』って。今度、友達3人連れてきていい?」

その目は輝いていた。2年前、初めて見学に来た時と同じ輝き。

「もちろん!でも、覚えといてね。ここのルールは…」
「はいはい!『楽しむこと』でしょ?」

思わず笑みがこぼれる。このコミュニティの大切なことを、もう完璧に理解している。


家に帰る途中、車の中で話した。

「なんかさ、最近気づいたんだけど」
「うん?」
「みんな、自分のペースで楽しんでるよね」

確かにそうだった。

初心者は初心者なりに。
上級者は上級者なりに。
子どもは子どもらしく。
大人は大人らしく。

誰も無理をせず、でも確実に上手くなっている。

「この前さ、あの小学生が言ってたの覚えてる?」
「ああ、『パパと一緒に練習するのが楽しい』って」
「うん。その横でお父さんも嬉しそうだったよな」


2年前、4人で始めたこの集まり。今では50人以上が集う場所に。

特別な宣伝もしていない。
無理な勧誘もしていない。
ただ、みんなが楽しそうにしているから、自然と人が集まってくる。

「来月は、もしかしたら60人超えるかもね」
「マジで?バーベキーの肉、足りるかな(笑)」
「まあ、それはその時考えよう」
「うん。いつもみたいに、のんびりと」

冬の星空の下、車のヘッドライトが五木村の道を照らす。

この物語は、まだ始まったばかり。
きっと来年は、また違う風景が広がっているはず。

でも、きっとこの雰囲気は変わらない。
みんなで楽しむ。ただそれだけの、でもかけがえのない時間。

「よし、来月も楽しもう」

4人の声が重なった。
その声は、きっと未来へと続いていく。


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